《無題》  

村上友晴

《無題》

紙に油彩、アクリル絵具
31.5×23.0cm
1991
Gブロック4階会議室 G406

村上友晴

村上友晴が生み出す絵画には、絵具の物質性を際立たせた冷静な無機質さと、絵具の重なりとそのマチエールが喚起する深い精神性とが同時に成立している。赤と黒によってつむぎ出される画面は、すぐれた抽象絵画の楽しみばかりでなく、たとえば年月を経た漆器の肌あいのような記憶の中の湿度をも感じさせて、目の深呼吸を誘う。