《トリビューン》  

ロバート・ライマン

《トリビューン》

ゲイター・ボードに油彩、アルミニウム
78.7×63.5cm
1989
Dブロック4階控室

ロバート・ライマン

筆の短いタッチに載った白い絵具が、ほぼ正方形の画面をおおうだけのロバート・ライマンの絵画の原型は、1960年代にすでに確立されている。ライマンにおける絵画の究極とは、拡張を目指した末の限界点ではなく、むしろ「描く」という行為の原基に迫ることによって獲得された普遍性であると言うべきだろう。その画面には人間の精神性の顕現にも至る無垢なる知性が窺われる。