建築物について

建築家について

1989年に東京国際フォーラム設計についての国際公開設計コンペで最優秀作品に選ばれたのは、アメリカ在住の建築家ラファエル・ヴィニオリ氏の作品でした。

ヴィニオリ氏の設計の高く評価された点は「要求されたプログラムに対し最もバランスのとれた案であり、機能的オーガニゼーションが最も明快であり、敷地のもつ特殊な条件を巧みに生かし、多様なパブリックスペースを提供することによって施設の様々な要求にこたえた非常に完成度の高い作品」というものでした。

ヴィニオリ氏の設計した東京国際フォーラムは現在、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンにおいて建物全体は二つ星、ガラス棟は三つ星に指定され、世界中の人が注目する観光スポットとなっています。

ラファエル・ヴィニオリ (Rafael Viñoly)

米国。1944年ウルグアイ生まれ。

代表建築物「ヴエノスアイレス市銀行」他

スケッチ

© RAFAEL VIÑOLY ARCHITECTS

コンセプト

主要かつボリュームの大きいホールA・B・C・DとホールE、それらと密接な関係のある会議室群の配置とはいかなるものか。またそれらをつなぐロビーはどうあるべきか?ラファエル・ヴィニオリの解答は、中央にロビーを置き周辺に主要空間を均等に配置したダイアグラムを、そのまま敷地の中に合理的に配置したものでした。

各ホールは振動騒音の影響の少ない敷地西側の空中に浮かせる形で大きさの順番に北側から並べられました。最も広い面積を必要とするホールEは地下に2層吹抜けの空間として設け、そのボリュームが顕在化しないように地下コンコースの空間と視覚的に一体化させています。会議室群は3層のベルト状のブロックとしてJR側の敷地境界線に沿って配置されました。

分散配置した主要施設を均等に連絡するロビー空間は、一つのオブジェクトとして光溢れかつ輝く空間とするためと、4つのホールの足元に生まれた地上広場を視覚的に一体化させ、より広いパブリック空間として認識できるようにするため、透明なガラスで覆われました。

各ホールのロビーは地上広場に面して徹底して開放的にしており、地上広場の静かなパブリック空間に対しては最大限に開いています。静かさを必要とする施設を守る一つの方法として、外に閉じて内に開く構造となっています。「この建物は外部に対して閉鎖的である」という声をいただきますが、それはこうした理由からなのです。

アワード

  • Winner, National Honor Award for Interiors, American Institute of Architects, 1997

    アメリカ建築家協会 デザイン賞(インテリアデザイン部門)

  • Winner, 39th BCS Prize-Winning Works, Building Contractors Society, 1998

    第39回建築業協会賞 1998年

  • Winner, Excellence in Design Award, American Institute of Architects, 1996

    アメリカ建築家協会
    優秀デザイン賞 1996年

  • Innovation in Architectural Laminated Glass, Benedictus Award, DuPont, 1997

    デュポン財団 ベネディクトス賞(合わせガラス建築における技術革新)1997年

  • Winner, Award of Excellence, International Association of Lighting Designers, 1997

    国際照明家協会 優秀賞 1997年

写真家 大杉隼平さんと巡るフォトツアー

日本有数のオフィス街である大手町・丸の内・有楽町地区の知られざる魅力を発見するイベント
“Open City Marunouchi”参加プログラム

大杉隼平

写真家 東京都出身 1982年生まれ
イギリス・ロンドンで写真とアートを学ぶ。帰国後、雑誌、広告、TV、CDジャケット、宣材写真、アーティスト写真、コンサート撮影などで活動。様々な企業とのコラボレーションも多岐に渡る。旅と日常をテーマにした写真展を毎年開催している。

東京カメラガールズの作品

東京国際フォーラム開館20周年記念特別写真展「新たな船出」(2017年12月)より
話題のカメラ女子コミュニティ「東京カメラガールズ」に写真展のために特別に撮影していただきました。

※画像は拡大表示できます。